BWSとは

ベックウィズ・ヴィーデマン症候群 Beckwith-Wiedemann Syndrome (BWS)

概要

ベックウィズ・ヴィーデマン症候群(BWS)は、
①腹壁形成不全
臍帯ヘルニア(生まれた時にお腹の臓器が臍の緒の中に飛び出ている)、腹直筋離開(臍の周りのお腹が膨れている)、臍ヘルニア(いわゆるデベソ)
②過成長(生まれつき体が大きい→成長とともに普通の体格に近づく)
③巨舌(舌が大きくて時に常に舌が出ている状態になる)
を三主徴とする先天性の形態異常症候群です。
乳幼児期にWilms腫瘍、肝芽腫、横紋筋肉腫などの胎児性腫瘍を合併することがあります。
国内では500~1000人程度の患者数がいます。軽度な症例もあり、BWSと気付かれずに成人を迎える方もいます。

原因

多くのBWSは弧発例(親族にBWSはいない)である一方、15%は親きょうだいにもBWSの方がいます。
BWSの原因遺伝子は11番染色体短腕15.5領域(11p15.5)に存在します。この領域は体の成長と抑制をコントロールしている部分です。つまり、体の発育のアクセルとブレーキの役割を果たしています。
BWSの原因には、アクセルを踏みすぎて発育を促してしまう場合と、ブレーキが利かずに結果的に発育が過剰になってしまう場合があります。

BWSの症状

主な症状

巨舌、腹壁形成不全 [臍帯ヘルニア(臓器肥大のため腹腔内に臓器が収まりきれず、臍の緒の中に出てくる)、腹直筋解離、臍ヘルニア]、過成長(生まれる前から乳幼児期にかけて大きな体格となる)

他の症状

耳の特徴的な形態(耳垂の線状溝、耳輪後縁の小窩)、半側肥大、腹腔内臓器腫大(肝臓、腎臓、膵臓、脾臓などの臓器の肥大)、火焔状母斑、特徴的な顔貌(顔面中央部低形成、目の下のしわ)

胎生期の症状

過成長、胎盤重量増加、羊水過多、臍帯過長、早産

症状に対する治療法

対症療法を行います。

臍帯ヘルニア
出生直後から数日にかけて、閉鎖術が行われます。
新生児低血糖
厳重な血糖コントロールを行わなければ脳に障害を残す危険性があります。
胎児性腫瘍
定期的な腹部超音波(エコー)検査のほか、必要に応じてCT検査、MRI検査、血中AFP測定を行い、早期発見し早期治療に結びつけます。
巨舌症
哺乳・摂食障害、呼吸障害、将来的な開咬、下顎突出が予測される場合には、舌縮小術が行われることがあります。
半側肥大
全身のさまざまな部分に左右差を生じます。脚長差が大きい例では放置すると歩行障害や側弯症が生じるため、長い脚にプレート固定術(骨端抑制術)を行う、または短い脚を延ばす(脚延長術)が行われることがあります。

※このページの情報は、東京都立北療育医療センター 沼部博直先生にご監修いただきました。